がん治療
がん治療は外科治療、放射線治療、抗がん剤治療の3本柱が基本の標準治療であり、どの治療も効果や副作用は人それぞれに違います。当院ではこれら3本柱に併用する形で、あるいは標準治療の適応外となった場合に単独でも治療することができる方法を提案します。またこれから提案するものは、抗がん剤による治療に伴う副作用、たとえば食欲不振であったり、倦怠感、白血球減少などを軽減する効果も期待できます。副作用により治療が持続的に続けられず、治療を中断せざるを得ない患者様は珍しくありません。
『がん治療を絶対にあきらめない。 最後まで希望を捨てない。』
当院はそんな患者様に寄り添い、助けとなれるよう日々邁進してまいります。
▶ 6種複合免疫療法
▶ 低分子化フコイダン
▶ 高濃度ビタミンC点滴
▶ イベルメクチン
イベルメクチン
イベルメクチンとは
北里大学特別栄誉教授の大村智博士が1974年に発見した微生物が生み出す「アベルメクチン」をもとにした化合物です。1975年に大村博士がメルク社のウィリアム・キャンベル博士と共同研究を進め、オンコセルカ症やリンパ系フィラリア症(象皮症)の特効薬としてイベルメクチンを開発しました。その後、ダニによる疥癬症や糞線虫症など重篤な風土病の予防・治療薬になることもわかり、イベルメクチンは世界中で使用されています。また臨床現場では、副作用がほとんど報告されないことも優れた点であると言えるでしょう。この業績により大村・キャンベル両博士は、2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。イベルメクチンには複数のウイルスに対して、抗ウイルス効果があることが知られています。2020年に世界で爆発的なパンデミックを引き起こしたSARS-CoV-2に対してもその効果が期待され、注目を集めました。残念ながら、新型コロナウイルス感染症の特効薬として承認されるまでには至らなかったようですが、ある程度の効果(症状の改善率、死亡率の減少など)を示す論文は多数発表されています。さらに、注目を集めたことで多くの人がイベルメクチンという薬剤を認知し、抗がん作用についての研究を知るきっかけとなったことは有意義でした。
イベルメクチンのドラッグリポジショニング
ドラッグリポジショニング(DR)とは、既存薬や開発中もしくは開発中止となった医薬品・化合物を活用し、当初想定していた疾患とは異なる疾患の治療薬として転用する開発手法のことです。イベルメクチンは先述したように駆虫薬として開発されていますが、日本の大学(大阪大学、九州大学、岩手医科大学、北里大学など)を含め盛んに研究がされており、抗がん作用があることが多数報告されています。現状ではイベルメクチンががん治療に使用されることは承認されていませんが、いずれイベルメクチンのDRの可能性にスポットライトがあたる日が来るかもしれません。当院でのイベルメクチン治療について
イベルメクチンの抗がん作用について、インパクトファクターを持つ様々な医学雑誌から情報を収集した結果、前立腺癌、卵巣癌、乳癌、胃癌、大腸癌、肝内胆管癌・混合型肝癌、膵臓癌、肺癌、膀胱癌、神経膠芽腫、白血病、悪性黒色腫など、様々ながんに有効性を認める可能性があり、当院ではがん治療の1つとしてTRYする価値があると考えます。がんの標準治療である3本柱が適応外だった場合でも、『最後まであきらめない』に応えるべく、選択肢のひとつとして提案します。参考文献
・The multitargeted drug ivermectin: from an antiparasitic agent to a repositioned cancer drug・Antitumor effects of ivermectin at clinically feasible concentrations support its clinical development as a repositioned cancer drug
・Ivermectin as a potential therapeutic strategy for glioma
・Ivermectin inhibits the growth of glioma cells by inducing cell cycle arrest and apoptosis in vitro and in vivo
・Overcoming flumatinib resistance in chronic myeloid leukaemia: Insights into cellular mechanisms and ivermectin's therapeutic potential
・Ivermectin and gemcitabine combination treatment induces apoptosis of pancreatic cancer cells via mitochondrial dysfunction
・Integrated analysis reveals FOXA1 and Ku70/Ku80 as targets of ivermectin in prostate cancer
・Ivermectin has New Application in Inhibiting Colorectal Cancer Cell Growth
・Ivermectin Inhibits Bladder Cancer Cell Growth and Induces Oxidative Stress and DNA Damage
・胆管がんの原因遺伝子の特定と治療法の開発
・網羅的遺伝子スクリーニング技術を用いて卵巣がんに対する新規治療標的を発見
・抗寄生虫薬イベルメクチンによる抗がん作用を仲介するヒト細胞内標的分子の発見